現在米国市場は、インフレ上昇が背景の政策金利上昇を嫌気して、
ナスダックをはじめとした株価指数が軒並み下落しています。
インフレーションレートと政策金利
現在、インフレーションレートは、
1973年11月以来の8.55という値をつけています。
赤色の政策金利を重ねてみると
通常インフレに合わせて政策金利も上昇させています。
1973年11月の政策金利は9.98%と高い状態であるのに対して、
現在の政策金利0.25%と大きく乖離している状態は異例です。
現在この乖離を埋めるべく、
FRBは政策金利を急上昇させることを示唆していることが話題になっています。
前代未聞の状態ですが、
インフレーションの動きが、
今後の政策金利ならびに相場の動きと連動することが予想されます。
インフレーション下での金への投資
前回のインフレは投資に不利か?の記事では
インフレ上昇局面での金価格の上昇を認めていたため、
現在は金投資の良いチャンスと考えています。
上記はインフレーションレートと金価格を重ねた相関関係のチャートです.
前回のインフレ時は金価格と正の相関を示していますが、
長期的にみるとインフレと無関係に金価格が動いている事は多々あります。
前回の金・銀・プラチナの上昇を見据えての記事で考察したように、
金は長期的に上昇する可能性が高いチャートを形成しているため、
インフレ局面でも投資は継続していこうと考えています。
インフレーション下での米国債への投資
を振り返ってみると、
前回インフレーションレートのピークは、
1980年2月の14でした。
一方米国債のピークは、
2年債:1981年8月の16
10年債:1981年9月の15
30年債:1981年9月の15
となっているため、
インフレーションレートがピークを形成したなと確認した後で、
ゆっくりと買い向かっていっても遅くないと考えています。
インフレーション下での株への投資
ここで代表的なS&P500とインフレーションレートの相関関係を見てみると、
インフレーション下では株価は軟調で、
負の相関を示していることがわかります。
インフレーションがおさまった段階から、
徐々に株価は右肩上がりになっています。
そのため株への投資は、
インフレーションがおさまった後から本格的に行っても、
遅くないと思われます。
以上より、
インフレーション下での投資戦略は、
①インフレーションレートが上がり傾向の間はPFの金の割合を大きくする。
②インフレーションレートがピークをつけたら、PFの米国債の割合を大きくする。
③インフレーションレートが正常範囲になってきたら、PFの株の割合を大きくする。
と考えています。
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