バブルの指標は落ち着いたか?

長期投資

CPIは依然高いですが、

ピークを形成するような動きを見せてきました。

しかし、10年国債金利は直近で上昇し、

株価はまだ下に行く可能性があります。

今年1月の時点ではバブルの指標がとても高かったですが、

現在はどの程度まで下がったのでしょうか。

現在の水準を確認していこうと思います


バフェット指数

参照:Buffett Indicator: Where Are We with Market Valuations?

100%を超えると割高という指標です.

2013年頃より100%は超えており,

前回より50%減少し、現在は144%です.

2000年ドットコムバブルの140%

2008年リーマンショック前の100%

と比較してもいまだ高い状態です.

Fedの資産と合わせた場合と比べると、

ドットコムバブル時と同じような動きに見えます。


CAPEレシオ

参照:Shiller PE Ratio

25を超えると割高とされている指標で.

ブラックマンデーの時は条件を満たしていませんが,

それ以外では暴落前に25を超えています.

ドットコムバブル時に記録した44が今の所一番高い値となっています。

前回36と高値でしたが、27まで下落してきました。

しかし、歴史的にみるといまだ高い水準であることが分かります。


米国債長短金利差

参照:FRED

米10年国債金利ー3か月国債金利

依然バフェット太郎さんは、

長短金利差が3%を超えるとバブル崩壊の予兆との考え方を示していました。

しかしこの図を客観的にみる限り、

①3か月国債金利が10年国債金利を上回った後は必ず景気後退が来る。

②過去の暴落時は急激な金利差縮小を示す

ということが言えると思います。

それでは、長短金利差とS&P500との関係はどのように推移しているのでしょうか?


米国長短金利差とS&P500

米国債10年債金利ー3か月金利とS&P500の相関(1993-2015)
米国債10年債金利ー3か月金利とS&P500の相関(2015-2022)

青:長短金利差 オレンジ:S&P500

やはり金利差3%はバブル崩壊の指標とはなっていないようです。

むしろ、長短金利差がマイナスになった後はタイムラグがありますが、

ドットコムバブルリーマンショックコロナショック

の時には大きく株価が下落しました。


バフェット指数CAPEレシオは共にピークを付けたが、依然高い水準にある。

米国債10年金利ー3か月金利マイナスになった後に株価の大きな下落がある。

長短金利差が急激に縮小しており注意が必要。

・CPIはピークを付けたような動きをしていますが、直近で米国債長期金利が上昇しており、まだまだ株価下落リスクは高いと考えています。

・バブルの指標はピークを示していますが、依然高い水準にあることから、まだまだ気が抜けない状況であることが分かりました。

・直近の米3か月国債金利が急騰しているので、10年国債金利との差がマイナスになるかどうかの注意が必要です。

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